検査治具を作るときのポイント

樹脂部品を製造する工場は、全数検査で品質を保証しているケースが多いけれども、一日に数万もの数を生産している会社などでは目視による検査だけでもかなりの工数が掛かります。目視検査の中で1か所だけを見るもの、数か所見るもの、寸法や穴の数などを数えるもののなど、部品の種類により検査工数は変わり難易度も変わります。検査院は慣れている人と新人さんのように不慣れな人がいる場合は検査の品質も変わるので検査治具が欠かせません。検査治具は、検査工数を軽減して検査の精度を高める、ベテランや新人などに関係なく良否判定が正確にできるなど、これらのメリットを活かせるものでなければなりません。

そのため、検査治具を作るときは品質保証業務に携わる人だけでなく開発者や金型を製造する開発スタッフ、検査作業者などを含めて検討するところから始める必要があります。また、検査治具は一度製作すれば終わりではありません。寸法に関するものは、利用している間に摩擦などですり減ることもあるので定期的にノギスや3次元測定器機器などで精度の確認を要します。これは校正と呼ぶ品質保証の中では欠かせない検査作業になるわけですが、1年に1度の割合で校正してその治具が正しいものであることを立証しておくことも重要です。

数が多くなると置き場所なども考えなければならないので、全ての部品に対して製作するのではなく量産品の中でも検査工数が多く、出荷量が多いものを中心に検討されることをおすすめします。

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